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そして世界は目覚める~ローゼンメイデン・トロイメント LAST2話を振り返って

さて、関西地区でもついに最終回を迎えました、ローゼンメイデン・トロイメント
最後は、ちょっとだけ、そーきましたかと思っちゃいましたね。
てっきり、全てに決着を着けるものと思ってましたから。(^^;

では、LAST2話。

■ #11「薔薇園」

前回ラストで、ついに姿を現した槐=ローゼンの求めるままに、アリスゲームに赴くことを決意する真紅と翠星石。
金糸雀のことを、足手まといだとか、役立たずとか言って戦いから遠ざけようとするのは、真紅と翠星石なりの優しさですね。
真紅は戦いを止めさせるため、翠星石は蒼星石のローザミステカを取り戻すためと、二人ともアリスゲームの最終勝者になるつもりはありませんから。

そんな二人の気持ちを知ってか知らずか・・・翌朝、戦いに着いて行くために桜田家に現れる金糸雀。
いえ、わかっているからこそ、一晩悩んだ末に決心したのかもしれませんね。
真紅や翠星石、それに水銀燈も・・・それぞれが、それぞれの想いで過ごした夜。

11burg また、真実は知らずとも、花丸ハンバーグを朝食から作り、夕食も楽しみ11nori にしていてと、真紅たちに必ず帰ってくることを約束させるような想いを向ける”のり”。
それぞれの想いが感じられます。

そして、真紅たちはアリスゲームの決戦の地、nのフィールドのローズガーデンへ。

真紅VS薔薇水晶、翠星石VS水銀燈から始まった戦いは、混戦の中、一人戦いを見守っていた金糸雀にも薔薇水晶の手が迫ります。
それを助けて、ジャックと豆の木ばりに金糸雀を逃がそうとする翠星石ですが、逆に薔薇水晶の力の前にピンチに。

11kana01 戦いは怖い・・・でも!

と翠星石を助けに戻る金糸雀。
それでも、やはり薔薇水晶の力には太刀打ちできず、再び危機に陥る金糸雀をかばうように、薔薇水晶に倒される翠星石。
11kana02 紫水晶に閉じ込められた翠星石の身体から現れたローザミステカを必死で守る金糸雀。
11kana03 その必死な想いは薔薇水晶の右腕を引き換えにしますが、圧倒的な薔薇水晶の力の前に崩れ折れる金糸雀。
金糸雀の必死の叫びも薔薇水晶の非情の心には届くはずもjなく・・・。

翠星石と金糸雀。
初登場の仕方からは、他人をかばうような素振りなんて見せないようなキャラを演じていた二人が、互いが互いをかばい合い、それでも力及ばず倒れていく様は泣けます。
11kana04 特に、翠星石が閉じ込められた紫水晶をかばう金糸雀のアップに、後ろの水晶が割れるシーンは、直接的な表現を見せなくとも、何が起こったのかを強く感じさせ、金糸雀の必死な叫びから、途切れ途切れの声に変わっていく様と相まって印象的です。

単純な展開なら、翠星石を守る金糸雀の心の強さが薔薇水晶を撃退!とかなって、最後の敵が再び水銀燈・・・とかなるんでしょうが、トロイメントのアイロニーは薔薇水晶が一身に背負うらしく、冷たい水晶のような心は身じろぎもしませんでしたね。
ほとんどマーダードールのようなものですから。

真紅に雛苺のローザミステカ。
水銀灯に蒼星石のローザミステカ。
薔薇水晶に翠星石と金糸雀のローザミステカ。

アリスゲームの行き着く先はどこへ・・・。


■ #12「少女」

翠星石と金糸雀を倒された真紅の怒りは激しく、水銀燈を追い詰めます。
やはり、真の女王様の力は強いです。
一方では、それは水銀燈が自分のミーディアムであるメグの身体のことを気遣って、すべての力を発動できないからでもあるのですが。

そんな二人がアリスゲームのこと、ローゼンメイデンの存在意義について、互いの想いを激しくぶつけ合っているとき、水銀燈の背後から薔薇水晶の攻撃が。
しかし、真後ろからの攻撃とはいえ、真紅の肩に手を掛けて、その背なで薔薇水晶の攻撃を受け続ける水銀燈は、真紅をかばっているように見えるのは気のせいでしょうか。

12suigin 真紅を倒すのは、この自分・・・でも、他の者には手を掛けさせるものか。

憎しめば憎しむほど、その想いは相手に向かって真っ直ぐに向けられる。それは相手のことを一心に恋うる心にも似て・・・歪んだ愛情ではありますが。

そして、哀しみの黒衣の天使にも似た水銀燈も倒され、水銀燈のローザミステカは真紅の中に、水銀燈が持っていた蒼星石のローザミステカは、薔薇水晶の中にある翠星石に引かれ、薔薇水晶の下へ。
水銀燈のローザミステカが自ら真紅の中に入ったのは、やはり、自分と相反するものへの憎しみを抱きながらも、同時に憧れと、ある種の感情を真紅に寄せていたからでしょうか。

水銀燈のローザミステカを得たことで、真紅は水銀燈の戦いの意味を知り、哀しみとともに薔薇水晶への憤りを高め、薔薇水晶を倒すところまで追い詰めます。
12sinku01 さすが、本家 ローゼンメイデン(笑)・・・この意味は、この後の展開で明かされるのですが、槐=ローゼンと思わせていたのが、実は槐はローゼンの弟子で、薔薇水晶は槐が作ったもののため、真正ローゼンメイデンではなかったのですから。

12bara01 パチモン
か~(笑)

そーいえば、槐は一言も自分はローゼンなんて言ってませんし・・・薔薇水晶が槐のことを「お父さま」と呼んでいただけ(薔薇水晶からすれば確かにそのとおりなわけ)で、思い込みによる錯誤を視聴者ともども利用されたよーなもので。
これは、金田一少年か探偵Qかコナンかのミステリーか?!(^^;

12sinku03 と、話はお茶らける展開ではなく、取り込んだローザミステカの力を、それぞれ全て使いあい、薔薇水晶を追い詰めた真紅が今までの理不尽な出来事の数々を思い、薔薇水晶を手に掛けようとしたとき、それを止めるジュンの声が。

「そんなことをしたら、お前も一緒じゃないか!」

戦いに戦いで返すしても憎しみの連鎖を生むだけ。
確かにそのとおりではあり、真紅も荒ぶる感情を抑え、戦いから手を引こうとするのですが、そんな事には気も止めない薔薇水晶の一撃が、真紅の隙を突いてその胸を・・・。
12sinku04 真紅のローザミステカが抜け出るとき一筋のが流れるのが印象的です。
それは悲しみの涙ではなく、少女の魂を、感情を奪い取られた故の涙でしょうか。涙とともに内なる魂を、感情を失くした真紅は一体の人形になります。
12sinku05感情を取り戻した人が、その感情の発露として、まず流すのが涙というのは、よくありますが、その逆と思ってもらえばよいかと。

そして、全てのローザミステカを取り込む薔薇水晶ですが、所詮不肖の弟子が作った容れ物は、本物の少女となる全ての魂を受けきれるはずもなく、槐の目の前で薔薇水晶は自壊し始めます。
12bara02 薔薇水晶が流す涙は、内に抱えきれなかった感情の表れでしょうか。

こういう自滅型の展開は皮肉で、良いですね~。

でも、薔薇水晶は本当に槐のことを想い、その望みに従っていただけ。
ただ、彼女の不幸は、生み育ててくれた(父)親の言うがまま、求めるがままに行動し、自我を持ち得なかったこと。

12enju 槐自身も、結果が期待どおりのものであろうとも、そうでなくとも人形に込められた愛情は同じだと以前に言いましたし、自壊する薔薇水晶の姿に嘆き悲しむところを見ると、師匠であるローゼンへの憧れと羨望から歪んだ形になったとはしても、何らかの愛情は持ち合わせていたということのようです。

が、こいいう人は、たいがい他人のためではなく、自分のために泣いているものです。
薔薇水晶を失うことを悲しみ、薔薇水晶のために泣いているのではなく、薔薇水晶が負けることは、自分の造ったドールが負けること、自分がローゼンに負けること。
そんなことはあってはならない・・・だから、大事な薔薇水晶を失くしてなるものか!と。
それ故の号泣だと思うのは、あまりに意地悪な見方でしょうか。

ここは、やはり、槐自身も究極の少女を求めるあまりに、因幡の白兎(笑)に心を惑わされていた、悲しき彷徨える魂と見る方が素直な見方なんでしょうね。

さて、砕けた薔薇水晶から飛び出した真紅たちのローザミステカは、アリスゲームの虚しさを、真紅たちの想いを代弁するかのようなジュンの叫びに応えたかのように現れるローゼンの手により、それぞれのボディに再び宿らされます。

しかし、偽りのアリスゲームであった薔薇水晶の手により倒された者のローザミステカは戻ったものの、ローゼンメイデンどうしの手により倒されたもののローザミステカは、戻る運命にありません。

12rapu 雛苺と蒼星石の二つの魂を携えたまま、何処かの時空へ消え去るラプラスの魔といい、そこにオーバーラップする白い薔薇水晶といい、次の物語を予感させながら、今回の物語は一旦幕を引きます。

白い薔薇水晶は、今回の紫の薔薇水晶と真逆に右目が眼帯で隠されていますし、対になる者として槐に作られていたものでしょうか。
それとも、これがローゼンが作った本当の7体目のローゼンメイデンである薔薇水晶でしょうか。
しかし、眼帯の薔薇が、うにょにょにょにょと伸びるのはキショイです。(笑)
12bara11 12bara12 12bara13



それにしても、光を纏って現れるローゼンは量子力学の外側にいるような人ですね。
ラプラスの魔と同じように時空の因果律には縛られないようで。
まぁ、ローゼンメイデンを生み出す創造主のような人だから、ほぼ神の領域に達しているのでしょうが。

さて、これでローゼンメイデン第二期も終了ですが、第一期が引きこもりで社会との関わりを持つのが不得手な少年であるジュンが、不思議な同居人との不思議な状況を体験していくうちに心が成長する物語(基本は藤子不二夫ワールドですか ^^)であったところが、第二期では、一気にドールたちの存在意義の物語となり、それを通して生と死の魂の在り様まで感じさせくれました。

単純な図式に置き換えると、人形師=親、ドール=子で、人間の親子関係と考えてもよいかもしれません。

自分が慈しむもの故に、自分の言いなりに薔薇水晶を動かす槐と、槐の望むとおりに行動することにしか喜びを見出せない薔薇水晶は、子離れのできない親と親離れのできない子供の、ダメな親子関係の典型でしょうか。

一方、真紅たちは、親の期待を大事にしながらも、自分達で考え自分たちの生きる目的を模索しながら見出し、それぞれの個性を大切に成長していきます。
そして、自立した魂は親と同じくらいに大事な人を自分で見つけてゆく。

再び目覚めようとする真紅が魂の世界で見るのはローゼンの顔・・・でも現実に目覚めたときに見たのは、自分を呼び起こしてくれたジュンの顔。というのは暗喩的です。

12rozen01 12rozen02 12jun01





でも、OPの画といい、ジュンが王子様というのは、ちょっと、お笑いかな~。
12jun02 まぁ、恋は盲目ともいいますし。
・・・いやいや、槐が合格!と言ったぐらいだから、将来に期待しましょうか。(笑)

ということで、第一期の少年の成長で、第二期ではドール達の成長を交えて承~転という雰囲気で進んできたので、中途半端に謎を引っ張るなら、1年後ぐらいに三部作で完結編を作ってもらわないと、しょーがないですね。(^^

で、MBSでは次回から「びんちょうタン」です。
こりゃまた、真逆に、まったりぼのぼの・・・いや、ほのぼのな感じのようですが、春の宵にのんびり見てみましょうかね。

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